【回答】
退去強制に当てはまる違反事項は入管法24条に明記されています。
1)入管法に反する者
①不法入国者:有効な旅券、乗員手帳無しで入国した者。
②不法上陸者:「上陸許可の証印」「特例上陸許可」を受けない者、また退去命令を受けながら退去しない者。
③不法残留者:在留期間の更新、変更を受けずに在留期間を超えて残留する者。特例上陸許可の許可期間を超えて残留する者。日本国籍離脱者または出生等で在留資格を取得しないままで残留しているもの。出国命令に係る出国期限を越えて残留するもの,難民の認定を取り消された者
④資格外活動者
⑤仮上陸条件違反者:仮上陸許可を受けた者で、所定の条件に違反している者。
⑥不法入国幇助者
⑦不法入国蔵匿罪
⑧不正手段により入国し在留を取り消された者
2)反社会性が強いと認められる者。
①刑法違反者
②売春関係従事者
③外国人登録法違反者
④麻薬、向精神薬取締法、大麻取締法等に反して有罪判決を受けた者
3)国家的秩序の侵害者
①政府、憲法を暴力で破壊することを企てる者
②公務員暴行、殺傷、公共施設損傷を企てる者
4)法務大臣が日本国の利益公安を害する行為を行ったと認定する者。
などが挙げられます。詳しい条文は入国管理局ホームページを参考にして下さい。
【回答】
退去強制の手続は大まかには下記のようになっています。
1.入国警備官の違反調査
上記の強制退去事由項目に当てはまる場合、入国警備官が違反調査を行います。
2.違反調査の結果、退去事由に該当すると疑う理由があれば、主任審査官発付の収容令書により容疑者を収容します。容疑者を収容した入国警備官は48時間以内に調書や証拠物とともに容疑者を入国審査官に引き渡します。この段階で「出国命令」に該当する場合は、収容せず、出国命令書を交付します。
3.入国審査官による違反審査
入国審査官は調書と証拠物に基づき、容疑者が退去強制事由に該当しているか否かを認定します。該当していないと認定した時は放免します。該当していると認定した場合は「認定通知書」により本人に通知し、これに対し、容疑者は3日以内に「口頭審理」を請求できます。口頭審理を容疑者が放棄した場合は退去強制令書が発付されます。認定に対して異議があれば、容疑者は口頭審理請求を特別審理官に対して行います。
4.特別審理官の口頭審理
この口頭審理では容疑者や代理人の主張、立証、証人尋問等を総合して、認定に誤りがないか否かを判定し、認定が誤りないと判定したときは「判定通知書」により容疑者に通知します。容疑者は異議申し立てを3日以内に行うことができます。3日以内に異議を申立てない場合は退去強制となります。
5.法務大臣の裁決
特別審理官の判定に異議がある場合は、「異議申立書」と「不服の理由を示す資料」を主任審査官に提出して、法務大臣に異議を申立てます。法務大臣は書面により審理を行います。裁決の内容により、容疑者を放免したり、「退去強制令書」を発付します。詳しくは入国管理局のホームページを参考にして下さい。
【回答】
不法残留をしている者を身柄の拘束をせずに、簡易な手続きで出国させる制度です。対象になるのは、下記の要件が全て満たされた場合です。
(1)出国の意思をもって自ら入国管理署に出頭したものであること
(2)不法残留以外の退去強制事由に該当しないこと
(3)窃盗罪等の一定の罪により懲役または禁錮に処せられたものでないこと
(4)過去に退去強制されたこと又は出国命令を受けて出国したことがないこと
(5)速やかに本邦から出国することが確実と見込まれること
出国命令を受けて出国した場合は、原則日本を出国してから1年間は再入国できません。
出国命令により帰国を希望する場合は、地方入管へ旅券及び外国人登録証などの身分証明書を持参し、出頭します。その後「出国命令書」の交付を受けます。出国命令制度関連ホームページ
【回答】
現有している在留資格が取り消される場合は、入管法22条4に規定されています。難民認定を受けている人は除かれます。
① 偽りその他不正の手段により、上陸拒否事由該当性に関する入国審査官の判断を誤らせて上陸許可の証印等を受けた場合。
② 偽りその他不正の手段により、本邦で行おうとする活動を偽り、上陸許可の証印等を受けた場合。
③ 申請人が本邦で行おうとする活動以外の事実を偽り、上陸許可の証印等を受けた場合。
④ ①から③までに該当する以外の場合で、虚偽の書類を提出して上陸許可の証印等を受けた場合。
⑤ 現有する在留資格に係わる活動を継続して3ヶ月以上行っていない場合(但し、当該活動行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く) 対象となる在留資格は「外交」、「公用」、「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「投資・経営」、「法律・会計業務」、「医療」、「研究」、「教育」、「技術」、「人文知識・国際業務」、「企業内転勤」,「興行」,「技能」,「文化活動」,「短期滞在」,「留学」,「就学」,「研修」,「家族滞在」,「特定活動」です。
在留資格の取り消し制度関連ページ
★ 平成21年7月15日の入管法改正により新たに、①偽りその他不正の手段により在留特別許可を受けたこと、②配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6ヶ月以上行わないで在留すること(正当な理由の有る場合を除く)及び③上陸後または届け出た住所地から退去後90日以内に住所地の届出をしないこと(正当な理由がある場合を除く)や虚偽の住所地の届出をしことの3つが加わっています。この制度は交付後3年以内に施行されます。
【回答】
在留特別許可は申請手続に基づいて認められるものではなく、法務大臣の裁決により与えられます。この許可は退去強制手続の過程の中で、この事由に該当する外国人が特別審査官の下した判定に不服が有る場合、法務大臣に対して異議申し立てを行い、在留を特別に許可されるよう救済を求めるものです。
1.永住許可を受けているとき
2.かつて日本国民として日本に本籍を有していた者。
3.人身取引などにより他人の支配下にあって在留していた者。
4.その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき
4の例としては日本人と結婚している場合、日本に長く在留しており、生活の基盤が日本にある時等、人道的な見地から許可になることがあります。入国管理局では在留特別許可のガイドラインを公表しています。